kyk32’s blog

大学入試のブログを書いています。(出版に負けるため一度ここで止めます)

7. 早稲田は一般とセンター利用のどちらが良いのか?

早稲田は一般入試に加え、センター利用を実施している大学です。理科大もありますが、慶應上智にはありません。その他の大学でもほとんど行われていますね。早稲田は一般入試で3科目ですが、対してセンター利用は5教科6科目がベースとなっています。理工学部教育学部を除く全ての学部で実施されています。一般入試の特徴は、出題される問題の難易度がかなり高いです。合格点が6〜7割に当てはまりますが、MARCHの問題で8割とることと比べても狙い難いでしょう。また、偏差値換算でもあるため、素点プラス10%あたりが目安となりやすいです。そのため、前述の合格点でしたら7〜8割は求められます。さらに今の入試制度が一般入試の難関さにかなり影響を与えています。早稲田は2年前の入試から、行政の指示による入学定員厳格のため大幅に合格者を減らしました。その対象として、一般入試に大きく降りかかってしまったのです。文学部と文化構想学部では定員を2分の1も減らされてしまいました。よって、いうまでもなく合格点は上昇し、難関さに拍車がかかっています。私の実際の体験談と友人の情報を基にした例を紹介します。所沢キャンパスのスポーツ科学部と人間科学部の2学部では、ボーダー上昇に加えて問題が難化しました。おそらくボーダーの大幅上昇が懸念されていたため、そのデータの抑制手段としてだと思います。スポーツ科学部においては、今までの出題課題から大きく外れた小論文が出されたことも含め、とても話題となりましたよね。そして本キャンパスの教育学部では、特に人気のあった旧社会科学専攻にあたる公共市民専攻を受けた友人が、8割弱とっても補欠になったといっていました。その友人は慶應の法学部と経済学部に合格した実績を残していたため、疑いもなく実際の結果だと思います。実際私も、生涯教育専攻に出願しましたが、友人と同じ問題で自己採点で7割弱をとったにもかかわらず不合格でした。ただ私の場合は、その年の生涯教育が人気だったことと、素点でこの点数だったため、選択科目で落とし気味だったこともあり妥当性はありました。それにしても前者の慶應に進学した友達の場合は、その年以前までならば間違いなく合格していなければおかしい点数です。当時SNSでの合格状況も把握しましたが、やはりどこの学部においても、本来受かるであろう点数をとったにもかかわらず落ちていた、という疑念の声が多く見られました。特に教育学部では、高得点をとっても落ちた、との声がかなり挙がっていた事実です。このように、一般入試は以前と比べてもかなり狭き門となり、厳しい状況に直面しています。この問題は早稲田だけではなく、MARCHやその他の大学も一緒です。早稲田の厳格化が増していますが、対して慶應ではあまりされていないということもあり、一般入試では慶應の方が総合的に狙いやすいかもしれません。

そしてセンター利用の場合では、以前からボーダーもほぼ動いていません。安定して9割1分〜2分がボーダーとなります。問題も全体的に大きく難化したということもなく、昔からみても特に状況は変わっていないのです。それが一点、センター利用をおすすめできるポイントとなります。もう一点は、早稲田の学部ごとの違いにあります。早稲田ではセンターを積極的に導入しているため、センターを利用した幅がかなり利くのです。具体的に述べていきますね。

スポーツ科学部では、英語のリスニング有無、国語、数1Aを必須とした4教科構成になります。選択の一教科というのは、基本、必須科目を除いた科目で受験資格に値していれば何でもオーケーです。また、スポーツ科学部ではもう一つセンター利用の枠があります。こちらは競技歴方式といい、高校時代に優秀な運動部活動の実績がある方が対象となります。具体的にいえば、全国大会出場以上の実績が妥当です。受験資格に制限がないので、必ずしも全国レベルに達していないと出願できないというわけではありませんが、センター3教科と合わせた総合点で3分の1を占めているため、実績重視の配点となっています。その合計で8割前後がボーダーとなるので、スポーツ実績で妥当レベルの方であれば、センター8割前後で合格できます。対象となる方は、ぜひ検討してみてください。その他にも一般入試国英に加え、小論文試験の代わりとなるセンター併願方式があります。併願は最高得点1科目となり、理社の中から自由な1科目が対象です。こちらは一般入試の方式として扱うので、後ほどの記事の一般入試対策の際に詳しく説明します。人間科学部では、5教科6科目で8割8分前後がボーダーとなります。本キャンパスの学部と1〜2%しか変わらず、正直合格レベルが見合っていないほど高い得点率といえます。加えて独自方式で、数学選抜方式があります。こちらもセンター5教科6科目となり、それに独自入試の数学試験が加わる形です。配点割合は数学試験がやや高いため、こちらはセンターよりも数学力を重視する試験となります。センターボーダーは8割5分前後なので、センターでボーダー付近をとれた上で数学に自信がある方は、狙ってみてください。商学部では、英語、国語、数1Aを必須とした4〜5教科構成となります。この選択科目に着目すると、数2Bをとっても理社をとっても良いわけです。つまり、暗記や得意2科目を加える手か、数学を得意としている方は、数2Bを選択してオプションとしてもう1科目を選択する手があります。実はこの点が、商学部のセンター利用をかなりおすすめできます。スポーツ科学部プラス1科目となり、他の学部と比べるとかなり対策しやすいです。しかし、一般入試で狙う場合だと他の学部とのレベルに大差ありません。そのため、商学部のセンター利用は狙い目として早稲田で最も優れています。ぜひ狙っていただきたいです。その他の学部は全て、英語、国語、数1A、数2Bもしくは簿記か情報を必須とした5教科6科目構成となります。その中で政治・経済学部のみ、ボーダーが9割2分以上となります。

このように、スポ科、商をはじめとしたセンター利用では、狙えるポイントなのです。センター試験は基礎を基にしている試験なので、一般入試と比べ勉強の成果が反映されやすく、点数も積み重ねやすい試験となります。センター利用の方が偏差値がいくつも上がると述べている大人が多いですが、前述の理科大の例からしても、必ずともそうとは限りません。それに、一般入試とセンター試験とでは試験内容やデータが別物ですから、同じ土俵で比べることもあまりすすめられないです。そして何より、センター試験に向けた勉強が一般入試の力へと大きく加わると思っています。センター利用だと早めに決まることも利点の1つですね。

では、次の記事ではセンター試験の利点を詳しく説明していきます。