kyk32’s blog

大学入試のブログを書いています。(出版に負けるため一度ここで止めます)

2. AO・推薦入試の紹介

これらの種類には、指定校推薦、公募推薦、AO(自己推薦)の大きく3つに分かれ、どれも調査書を中心とした書類審査や小論文、面接が試験内容となります。

まずは指定校推薦の有利なポイントから説明させていただきます。この入試は、枠がある高校に通うか、そして高校3年間でよりトップの成績をとるか、をこなせば勝ち取れます。レベルに応じて高校に枠が存在する形態なので、よりレベルが高い進学校になればなるほど勝ち取れる入試です。ところが、その形態から逸脱してるところもあるのです。偏差値50付近の高校なのに、早慶が指定校推薦を与えているパターンもある現状です。その中でトップの成績をとるためには、進学校の前者と後者とではどちらが有利か、となりますよね。そしたらもちろん、後者を選びますよね。ここが指定校推薦のチャンスなのですよ。まわりの友人なども狙っているため、結局は学内での競争となります。しかし、一般入試より狭き門になることはないはずです。その指定校推薦の枠は、高校の進学実績に載せられている、もしくは進路説明会で明言されることが多いため、リサーチによって把握可能です。要するに、「高校選び」の時点からが勝ち取れる要素になるということです。

次に公募推薦について説明します。こちらは、大学側が指定した条件をクリアすれば、在籍高校関係なく受けられる入試となります。浪人生は浪人年数に制限をかけた上で、受けられるところがいくつかあります。今は私立に加え、国公立も募集している入試という特徴があります。この入試はほぼ全大学で募集していますが、その中でも各国立大学では大きく有利となるはずです。一般入試に5教科7科目求められることに対して、評定平均とその他の経歴などの条件をクリアすれば受験できるからです。そして、倍率も極めて高いわけでもありません。この受験情報を知る手段の一つは、進路指導室などでよく目にする分厚い「大学受験案内」という黄色い本で、国立の場合、そこに全大学情報が詳しく載っています。また後ほど繰り返すと思いますが、ネットでは「パスナビ」という受験サイトがほぼ全ての情報を備えているため、一番おすすめできます。一般入試のことに加え、推薦入試の情報も明確に記載されていますので、最も優れているのです。ぜひその中で検索してみてください。

そしてAO入試ですが、これは現在発達した入試の特徴ですし、公募推薦との互換性が高いです。AOのポイントは、大学によっては評定平均を求めることなく受けられるため、言い換えれば誰にでもチャンスがあるのです。

この入試では具体的な大学名を挙げて説明したいため、代表的な2校として早慶を挙げます。

早稲田では、政治・経済学部の入試と、ほぼ全学部において実施している「地域型入試」を紹介します。政経の入試は英語と小論文、面接での試験となります。これは制限条件がないため、最難関の政治・経済学部が誰にでもチャンスがあるというポイントです。そして地域型入試は、ここ2、3年で取り入れられた新たな入試制度となります。宿題を課した書類審査、小論文、面接の試験に加え、3教科型のセンター試験の条件があります。受験資格に評定平均も課されますが、ほぼ全学部での募集というところ、そして早稲田が大きく募集しているところが強みです。ただセンター試験では最低8割が求められるので、受験勉強での結果も伴わなければならない難点もあります。

次に慶應では、SFC総合政策学部環境情報学部、そして本キャンパスの法学部を紹介します。2学部まとめてSFCでは、AO入試先行者ということもあり幅広く募集しています。その条件は、評定平均はないものの、高校生活で何を頑張ったかをアピールすること、小論文、面接での試験となります。高校生活でがんばったこととは、スポーツや文化活動といったはっきりした実績があることはもちろん有利なのですが、慈善活動や高校内での貢献といったことでもアピールできれば十分合格できます。実施回数が多いため、何度もチャレンジできる点もいいです。有名な話として、甲子園に出場経験のある球児が憧れの慶應野球部に入りたいため、このAO試験に何度も挑戦し無事合格を勝ち取ったケースなども多々聞きます。また、一般入試でも小論文と英語または数学のみで受けられるため、AOに向けた勉強の成果としてつながる点もいいところなのです。そして法学部では、FIT入試といった入試があり、書類審査、小論文、面接で受けられます。しかしこの入試は合格基準が定かではないため、おそらくレベルの高い高校の生徒や、知名度のある方ほど優先的にとられてるのだと思います。それでも受験資格は誰にでもあるという点で、かなり厳しいというわけではありません。中には、SFCと同じ条件として高校生活での実績がはっきりしている受験生は、学力で高い実績がなくとも受かっている可能性は十分あると思っています。

 

このように、3点の推薦入試を説明しました。どこの大学も推薦入試で多く取り始めてきましたが、学力試験ではっきりと結果がでる一般入試に比べ不明瞭な審査基準がたくさんあるため、避ける方が多いことも十分理解できます。

そこで私のおすすめの受け方としましては、推薦入試を受けるにあたっても一般入試に対する受験勉強は続けながら、結果に委ねることが最善だと思います。推薦とは、指定校推薦を除いたら「落ちて当たり前」の試験です。例え倍率がかなり低いとしても、審査基準を踏まえて確実性はないはずです。しかし、受かれば一般入試を受けなくて済むので、受けることに価値はあると思います。よって、どうしても一般入試を避けたいという方以外は、「自分の行きたい大学」を目指すはずなので、受ける意志が分かれるということになるのです。

というわけなので、推薦の話はここで終点とします。これからは一般入試にまつわる話で進め続けます。次の記事は、国立大学と私立大学の違いについてです